Profile
沢田穣治
Jyoji Sawada
音楽家、写真家、Unknown Silence代表。
映画やアニメのサウンドトラック、舞台作品の音楽、フィールドレコーディング作品の制作、アルバムのプロデュースなど、その活動領域は音楽が存在する場所すべてといってもよいほどに多岐に及ぶ自称「破天荒音楽家」。プロジェクトごとに楽器(コントラバス、フレットレスベース、ギター、ピアノなど)を持ち替えるマルチ・インストゥルメンタリストであることが、沢田の表現活動をよりミステリアスなものにしている。ブラジル音楽の室内楽トリオである「ショーロクラブ( Choro Club)」での活動は30年にも及ぶ。近年では京都市立藝術大学で修復されたバシェ音響彫刻の研究にも関わり演奏家/作曲家としてロームシアターで公演。2018年には映像作家Vincent Moonとのコラボレーションも果たす。
現代音楽及び邦楽器などのための室内楽作品の作曲と並行して、EPO、おおたか静流、川本真琴、畠山美由紀、Vinicius Cantuaria、Joyce Moreno、太田裕美、忌野清志郎、jimama、松下奈緒といった数多くのシンガー/音楽家たちの公演やアルバム制作プロデュースに精力的に関わる。今年2022年には七尾旅人の新作アルバム『Long Voyage』にストリングアレンジ他で参加。
個人の音楽プロジェクトとしては、作曲家の窪田ミナとの「Nowhere Chamber Ensemble」、高木正勝らとの「Closeness Ensemble of Kyoto」、鈴木大介と馬場孝喜との「Quiet Answer Trio」、ジャズ回帰をテーマとする「Contra Banda」を展開中。ピアノソロ作品『アヴァンギャルドな金魚』もリリースした。
2020年、京都を拠点に自身の新レーベル「アンノウン サイレンス(Unknown Silence)」を始動。「私たちがまだ耳にしたことのない音を日本から世界へ国境を越えて発信する」ことを目的に、音楽家でありオーナーである沢田が理想とするレーベル・イメージを明確化したラインナップを展開中。
サイモン・フィッシャー・ターナー
Simon Fisher Turner
イギリスの作曲家、サウンドデザイナー、俳優。
彼はその長いキャリアの中であらゆる方法を模索してきました。スコット・ウォーカーのように10代でポップスターとして成功を収めた後、彼はその歩みを徐々にアバンギャルドな方向へと進めました。TVスターとして広く知られていた1973年に音楽家としての活動を開始し、1980年代初頭にはThe Theに一時期参加。またDeux FillesやJeremy’s Secretといったプロジェクトでアヴァンポップ作品を発表しました。
映画監督デレク・ジャーマンとの仕事では『カラヴァッジョ』(1986年)を皮切りに彼の代表作の数々で音楽を手がけ、1980年代後半には「King of Luxembourg」名義で2枚のインディーポップ作品をリリース。一度限りのプロジェクト『Loveletter』(1999年)のように、時折りポップスの世界にも顔を見せることがありますが、彼の表現はサウンドトラックや実験的なサウンドスケープの創作に重きが置かれており、その端緒はデレク・ジャーマン『The Garden」における耳障りなコラージュや、Scannerとの共作『Travelcard』に顕著なビートの探究から聴き取ることができます。
2018年にはKlara Lewisとの『Care』(2018年)、2020年には陶芸家/作家のEdmund de Waalとの『A Quiet Corner in Time』(2020年)といったコラボレーション作品を発表しています。2022年にはKlara lewis、Lucy Railton、Steve Nieveとともにデレク・ジャーマンの『BLUE』へのオマージュである二つのコンサート「BLUE」「DEEP BLUE」をパリで開催。今年リリースされたKeeley Forsythのセカンドアルバム『Limbs』のリミックス集『Phantom Limbs』への参加が話題に。
彼は毎日音楽を作り続けており、この成果は「Guerrilla Audio」と題されたウェブサイトにて二週間毎に発表されています。
森 崇
Takashi Mori
ドラマー、サウンドエンジニア、音楽クリエーター。
13歳よりドラムを始め様々なライブやレコーディングセッションを行うと同時に、リズムプログラミングにも興味を持ったのをきっかけに音楽制作の仕事をするようになる。90年代より滋賀県湖西地方の琵琶湖と比良山を望む自然豊かな環境のもと、音楽制作スタジオ「スタジオ・ボスコ」(ボスコミュージック)を開設。新たにスタートさせたハウスエンジニアとともにドラマー、音楽クリエーターとしてもその活動範囲をさらに広げ、国内でのメジャーアーティストのドラムサポートやTV・映画の制作でのエンジニアリング、海外アーティストとのコラボレーションも積極的に行う。近年、独自でカスタムしたドラムセットにループサンプラーやグルーブマシーンを取り込んだ、エレクトリックドラムシステム“ D r L P S “を使ったソロパフォーマンス“ druminism“ を展開。沢田穣治氏主宰の”アンノウン・サイレンス”レーベルのプロダクトにおいても数多くのエンジニアリングを手がける。
アオイヤマダ
AOI YAMADA
表現者/ダンス
2000年生まれ長野県出身。東京2020オリンピック閉会式ソロパフォーマンス。ひびのこづえ展『森に棲む服』横浜そごう美術館にて”ROOT:根”パフォーマンス。
舞台KAAT『星の王子さま』ダムタイプ『2020』に出演する他、MVではDISH//、Nulbarichや夏木マリなど。
『フレッド ペリー』のワールドキャンペーン、ラフォーレ原宿などの起用や、WOWOWドラマ『FM999』ミラーボールの女役、ショートフィルム『Somewhre In The Snow』に役者として出演。
楽曲制作も並行して行い、FIGARO『彼女の頭の中。』、横浜市身体障害者団体連合会『見方を味方に』の楽曲制作。
東京2020日本フェスティバル『わっさい』ではMC、振付を務めるなど、幅広い分野で活動の場を広げる。
長野県松本市「市文化芸術表彰」(2021)にて奨励賞を受賞。
鈴木ヒラク
Hiraku Suzuki
アーティスト
「ドローイング」を絵と言葉の間にある線の「発掘」行為と捉え、平面・彫刻・映像・パフォーマンスなどの制作を通して、その拡張性を探究している。
これまでシドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどの各地で滞在制作を行い、国内外の美術館で多数の展覧会に参加。音楽家や詩人らとのセッションや、コムデギャルソンやアニエスベーといったファッションの領域とのコラボレーション、また大規模なパブリックアートも手がける。主な作品集に『GENGA』、『SILVER MARKER』など。現在、ドローイング研究のためのプラットフォーム『Drawing Tube』主宰、東京芸術大学大学院准教授。